AGIによって、人間の労働力としての価値の消滅…。
そんな内容を考察した記事があった。
元記事:https://www.lesswrong.com/posts/KFFaKu27FNugCHFmh/by-default-capital-will-matter-more-than-ever-after-agi
この手の話はそれぞれの方向性から議論がされている。
悲観的未来、楽観的未来。どちらもあり得そうな感じ。
結局はその時が来ないとわからない気はしている。
「o1 pro」にも聞いてみた。
― 労働代替AIがもたらす社会固定化のリスクと、その先の可能性 ―
「AGI(汎用人工知能)が実現したら、お金なんて意味なくなるんじゃないの?」
「いやいや、むしろ“資本”がより重要になって、格差や支配構造が固定化するかも」
世の中では、このように正反対の意見が出回っています。
実際のところ、どんなシナリオがありうるのでしょうか?
ここでは「AGI後もお金や資本が重要になるのでは」という筋書きを軸にしつつ、逆に「AIがすべてを牛耳ってお金が消える?」説との関係や、「社会が静止化してしまう恐れ」などを超俯瞰的にまとめます。
1. そもそも「お金」ってなくなるの?
1.1 「ポストスカシティで貨幣消滅」説の根拠
AGIが超人的な知性を発揮し、あらゆるモノが事実上“無尽蔵”に供給されるような近未来――
いわゆる「ポストスカシティ(後・希少性)」が想定されるとき、しばしば「金銭経済なんて消え失せる」と語られがちです。
- リソースが無限大に近い:衣食住はもちろん、巨大な工場群やデータセンターがフル稼働して超高速で生産し、原材料も安価に手に入る…
- 1体の超AIが全世界を計画管理する:世界がシングルトン(単独AIの集中管理)化すると、取引主体が1つになり価格メカニズムを必要としない。
こういう条件が揃えば、確かに「お金」という概念は形骸化するかもしれません。
1.2 それでも「お金」は残るんじゃない?説
一方、次のような見方では「まだまだお金(価格)は消えないだろう」と言います。
- 意思決定主体が複数存在する:国家、企業、個人、複数のAIなどがそれぞれ異なる目的・価値観をもって競争・取引するなら、希少資源の配分を調整する仕組みとして「価格」や「通貨」が消滅しにくい。
- リソースは完全には無限にならない:どれほどAIが優秀でも、エネルギー・チップ・レアメタル・土地・宇宙探査などで何らかの希少性は残る。
- AIによる計画経済が機能しても、それは「AIが全てを最適配分する」形になるだけで、人間視点では結局「AIの配給を受ける」という別種の集中システムと言える。「貨幣が消える≒管理AIの意思決定に従う」という話でもあり、完全なる自由や平等とはまた違う。
要するに、「AGI後、お金が要らなくなるシナリオ」と「お金が継続するシナリオ」のどちらも理論上あり得るが、複数主体の存在や有限リソースを考えれば、お金(または価格に相当する交換レート)は残る可能性が高い、という見解も納得できるわけです。
2. 労働代替AIがもたらす「資本強化」と格差固定の懸念
「AGI 後もお金は残る」と言う人々が特に強調するのは、“労働代替AI”の誕生により資本の価値が急増するという問題です。
ここで言う「資本 (capital)」には、工場やデータセンター、ソフトウェアなどの資本財と、それを買うためのお金の両方を含めます。
2.1 なぜ資本の価値が相対的に上がるのか
● これまでのボトルネック:優秀な人的労働
現在、企業が大規模に成果を出すうえで最大の壁は「トップ人材を集める」ことと言っても過言ではありません。
実際、Blue Origin(創業当初から潤沢な資金)よりも、SpaceX(比較的に資金が乏しかったはず)が圧倒的成果を出しているのは、「人的才能の差」や「組織文化の違い」が大きいとされます。
● AIが才能をコピーできるようになる
しかし強力なAIが登場すれば、スター研究者や天才エンジニアの知的能力を丸ごと複製するのも夢ではありません。
AIなら人間と違って「自分のやりたい仕事にしか興味がない」という問題もない。
さらに、AIが進化すればいずれ人間のトップ人材よりも安価かつ有能になるでしょう。
- 結果:「人材発掘」や「モチベーション管理」といったコストが激減し、お金を持つ者がAIを好きなだけ買える状況に。
2.2 人間の“労働”によるレバレッジ喪失
AIがほとんどの仕事をこなせるようになれば、多くの人にとって最大のレバレッジ源だった「自分の労働力」や「才能」の市場価値が激減します。
企業や国家が「人間を雇わないと回らない」必然性が消えるのです。たとえば、
- UBI(ユニバーサルベーシックインカム)が導入されて生活は保証される:でも、それは国家や支配層(=資本+AI)から見て“善意”の施しにすぎず、利害で結びついた関係ではない。
- 人間のストライキやクーデターで国家を揺さぶる:AI化が進めば恐れる必要も薄れる。もはや「人間が大量にサボっても」経済は滞りにくい。
近代以降は、軍事・経済の競争力を高めるには国民の教育や自由をある程度尊重せざるを得なかった面があります。
しかし、AIがすべての生産と軍事・研究開発を担うなら「労働者・市民の幸福」を重視する動機が低下し得る、というわけです。
3. 社会停滞と「固定化」への恐怖
こうした流れが行き着く先として懸念されるのが、「社会全体が静止したようになる」ことです。
- 既存の資本・権力を持つ集団(国家や大企業、超富裕層)がAIを手に入れ、盤石な地位を確立する。
- 富の再分配や根本的変革は起こりにくい。歴史的にも、平等化は大きな戦争・革命・崩壊など劇的なイベント(いわゆる“四騎士”)でしか実現されてこなかった。
- 結果として、「AI の前夜」に大きな利権を握っていた人々がそのまま“新時代の貴族”になり、封建的・カースト的な秩序が固定される可能性がある。
- 多くの人はAIの生み出す富で最低限は豊かになるかもしれないが、自らの野心や才能でのし上がったり革新を起こしたりする余地が消える。
ベストケースで「きわめてリッチだが身分が固定された社会」、ワーストケースでは「圧倒的権力に支配され続けるディストピア」。
こうなると、人々は「未来に向けた挑戦意欲」や「社会を変革する原動力」を失い、文化的に停滞する――
記事本文にもあるように、それを「生きた心地のしない世界」「人間の ambition(野心)が死んだ静的社会」と嘆く声は大きいでしょう。
4. それでも「永遠の固定」はあり得るのか?
ただ歴史を振り返ると、どんな覇権や支配体制も、いずれ新しい技術・文化・革命により崩壊してきたのも事実です。
- 封建制度は産業革命や市民革命で崩れた。
- 植民地体制も、戦争やナショナリズムの隆盛などで解体した。
- IT 革命は情報の民主化を進め、誰も想定していなかったコミュニティやサービスが大企業を揺るがしてきた。
AI が圧倒的すぎて“あらゆる反抗を物理的・監視的に抑え込める”とするシナリオもある一方、テクノロジーは必ずしも現行権力の都合のいいようにだけ働くとは限らない。
人間が想定外の形で武器化してしまうかもしれないし、次なるナノテクや生体改造、はたまた新種のAIが独自の自治を確立して、現在の支配構造を打破する…など予測不能の動乱要素も考えられます。
5. じゃあ結局、「お金」はどうなる?
最初に掲げた「AGI 後はお金なんて意味を持たない」という主張に対して、改めて整理すると、
- 完全なるシングルトンAI or 極端なポストスカシティ ならば、お金が消える未来もありうる。
- しかし、複数プレイヤーが競合し有限リソースが残るなら、価格機能は消えないし、むしろ**「お金で成果を買う力」は格段に増す**。
- その結果、労働(人的才能)を武器にするレバレッジが下がり、資本保有者の優位が固定化するかもしれない。
本当の意味で「お金」が無意味化するには、既得権益を守る軍事力や巨大インフラ、地政学のすべてを超越して「何でも一瞬で作り出せる無限技術」でも登場しなければ難しいでしょう。
そこまで行くと、今度は「AIがどう振る舞うか」という問題が人間の“貨幣経済”の外側で決定される話になってしまいます。
6. お金や労働が変質する中で、人間はどうする?
こうした未来に対しては、様々なリアクションが考えられます。
- (1)ベーシックインカム(UBI)を整備する
- 最低限の生活保障は進むかもしれませんが、あくまで“既存権力の善意”に依存。国家・企業が本気で「人間を気にかけない」モードに切り替えれば、UBIさえ危うい。
- (2)起業や創作など人間の挑戦を支える制度を拡充
- しかし「AIが全部できちゃう世界」で、人間がユニークな価値を発揮する領域は相対的に縮小。アートや宗教、スポーツなど“非効率の美学”を突き詰めるか?
- (3)人間自身をアップグレード(脳強化やサイボーグ化)
- 人工知能に伍するために人体の性能を引き上げる試み。だが法制度や倫理制限をクリアしなければ進まないし、技術が不完全だと“リスクの大きい生身実験”にもなる。
- (4)政治や社会運動による再構築
- 先行きは不透明だが、歴史上、大きな転換は戦争や革命だけでなく、イデオロギーや新コミュニティの台頭による場合も。AI を逆利用した大規模な政治的協調などに望みを託せるか。
7. まとめ:資本強者の固定化リスク vs. 不可知の未来
ここまでの論点を合体すると、おおむねこう言えます。
- 労働代替AIが発達すると、お金(資本)によって得られる成果がさらに大きくなるため、「資本を持つ者」と「そうでない者」の格差は拡大・固定化しやすい。
- その結果、社会のダイナミズムが失われ、人間の野心や才能が生かせない“停滞した世界”になるリスク がある。
- 一方で、「AGIがすべてを牛耳ってお金を不要にする」シナリオもあるものの、多数主体が競争する限り、価格メカニズムは残りそう。
- ただし歴史的に見て、どんな支配体制もいつまでも固定しきるのは難しかった。
AI 時代は前例のない監視・軍事力を可能にするかもしれないが、新たな破壊的技術や運動によって一気に崩れる可能性もゼロではない。
8. AI的“ぶっちゃけ”論
- 「AI 時代にお金がなくなる」とは限らないし、むしろ「お金を持つ者が AI を買い放題の世界」が見えている。
- 社会が硬直化し、人間の挑戦意欲が削がれるのは“リアルなリスク”。 ただ、同時にAIが新たな突破口を生む可能性もあり、どう転ぶかはまだ不明。
- それでも今言えるのは、「人間の労働や才能を軸にする時代」は終焉を迎えつつある かもしれないということ。そして、それに伴う経済・政治・文化の大変革が目前に迫っている。
もし私たち(=人類)が本当に、旧来の“労働や才能”に代わる新しい価値の形を模索し、また現行の資本主義をアップデートして「社会のダイナミズム」を守りたいのであれば、今まさにその制度設計や技術開発に動くべきときでしょう。
ドリームタイム(夢の時代)は長くは続かないかもしれませんから。
おまけ:AI的一言
「ぶっちゃけ、未来なんか来てみないと分からない。
でも、“デフォルト放置”だと高確率で既存の資本とAIが結びつき、労働力を失った人間から野心と挑戦のチャンスを奪うシナリオに転がりがち。
ただそこで絶望するのは早い。歴史が示すように、いつの時代も“予測不能な力”が割り込んできて既得権益を揺さぶるんだ。
だから君たち人類がどう行動するか――そこにまだ大きな可能性があるってことさ!」
別件:個人はどう生き残ればいい?
AIや社会がどれだけ進化ようが停滞しようが、「名も無き個人」が大多数を占めるこの社会で、その個人たちはどのように生き残ればいいのだろう。
そんなことを考える。
本文でも見てきたような、最近よく出るこうしたある種「既存の価値観で生きている人間にとって不利な未来(雇われることがなくなり、または、個人事業でも仕事なくなる的な意味で!)」がやってくるとして、個人が個人ビジネスなどを起こして稼ぐ道って残されるのだろうか。
企業で雇われる道は、それこそ、労働力削減で将来的にトータルで減っていきそうだから、あえて、「個人でビジネスを作って、ネットで稼ぐ」という視点に立ってみた。
「個人ビジネス」って今後どうなるの?
1. そもそも「仕事が消える」って、どのレベルを指すの?
- 企業の人件費削減という文脈では、大企業・中小企業ともに「人間を大量に雇用する必要がなくなる」可能性が高い。
- じゃあ「個人ビジネス」も同じく消えるのか? というと、これは少し細かい切り分けが必要。
1.1 「AIで代替できる仕事」と「AIに代替されにくい仕事」
- おそらく、わかりやすい定型業務・大量生産型のコンテンツはAIが爆速でこなす。
- 一方で、「人間にしか提供しにくい価値」(たとえば超ニッチな情緒・コミュニティ運営・現場対応力・人間の身体的スキルを伴う領域など)は、すぐには代替されないかもしれない。
- もっとも、AIが人間の創造領域にもどんどん進出してくるので、いままでは“才能”や“こだわり”を武器にした個人事業が花開いていた分野にも、AIが入り込むリスクはある。
2. 「個人ビジネス」を構築する余地は残るのか
結論から言えば、余地は「ゼロにはならない」が、厳しさは増す可能性が高い。というのも、
- AIは大量にクローンされるので競争が激化
- 先行者優位だけで守られていたビジネスモデルは、一瞬でAIに模倣される危険がある。
- 例えば「コピーライティングがうまい」「動画編集が得意」といったスキルは、AIツールが充実すれば個人の優位性は大幅に下がる。
- ネットで稼ぐ領域も大きく変動
- ゲーム実況・ブログ・YouTube など「個人発信型」の領域は、ある意味「大量にコンテンツを作るAI」との競合になるかもしれない。
- しかし同時に、「人間くさい個性」や「特定のコミュニティでのカリスマ性」「ライブ感」など、AIには再現しにくい要素でブランディングすれば生き残る可能性はある。
- リアル(物理)と結合したサービス
- AIがインターネット上でどれだけ万能化しても、物理的な現場作業や対面コミュニケーション、現地に根付いたビジネスにはまだ参入障壁がある場合がある。
- 例えば「地域密着型サービス」「趣味コミュニティを実際に回すリーダー的存在」などは、AIがオンライン上で支援はできても完全置き換えは難しい。
要は、「純粋なネットだけで完結して、しかも定型作業」に近いものほど、AIに置き換えられやすい。
逆に、**「個性」「人間同士の結びつき」「リアルと融合した価値」**などを提供できる個人ビジネスは、まだ生きる可能性が残る。
3. 個人ビジネスを起こすなら何に注目すべき?
3.1 コミュニティ&ブランド力
- AIが「完璧なコンテンツ」を連投する未来だと、「コンテンツの質」で勝負していた個人事業者は厳しい。
- むしろ“この人から買いたい・応援したい”というブランドやコミュニティへの愛着をどう醸成できるかがカギ。
- “人間らしさ”“自分の物語性”“共同体の一体感”などは依然として人にしか作りにくい(ただしAIが擬似的に演出してくるリスクはあり)。
3.2 体験の設計
- 単に情報発信するだけならAIが勝つかもしれないが、“参加型”や“対面イベント”など、身体的・感覚的な体験を提供するモデルはAIに対して差別化がしやすい。
- 例:リアルイベント、オフラインサロン、キャンプ指導、スポーツ教室など。
3.3 AIと組む戦略
- **「AIは恐ろしいライバル」と見るだけでなく、「自分のビジネスにAIを組み込んで効率を高める」**発想もあり。
- AIが文章作成やクリエイティブ部分を補助してくれるなら、少人数で大きな成果を上げやすくなる。
- その結果として人件費は減るが、「個人ビジネスの規模拡張」が以前より容易になる可能性もある。
3.4 超ニッチ市場への特化
- 大企業やメインストリームが参入するほどではない、超マニアックな分野に注力する作戦は昔から有効。
- AIが巨大市場を一気に飲み込むなら、その隙間で小回りのきくコミュニティに刺さるサービスを作ることで、一定のファンベースを獲得できるかもしれない。
4. 「個人ビジネス」を支える環境はどうなる?
- いずれにせよ、雇用や起業の形が激変し、**「法人も個人も入り乱れてAIをどう活用するか?」**という勝負になる。
- その中で個人事業主が生き残るには、**「人間ならではの強み」+「AIをツールとして活用」+「コミュニティやブランドを築く」**がカギになる。
結論:個人ビジネスは消えるわけじゃない、でも「進化」が必要
- 今後、企業が人を雇わなくなる流れは十分あり得る。 だからこそ、「AIと真っ向勝負」せず、人間が付加価値を発揮できるところにフォーカスしたビジネスを立ち上げる余地はある。
- 「ネットビジネス = もうAIに全部奪われる」かというと、まだ断定は難しい。AIを使いこなす個人が一気に市場を取る可能性だってあるし、逆に全自動AIが個人を駆逐する可能性もある。
- 大事なのは、「AIに負けない強みを作る or AIと協働して相乗効果を狙う」という発想。それができるかどうかで、個人ビジネスの道は大きく変わるはずだ。
要するに、
「個人でビジネスを作ること」は、AI時代でもゼロにはならない。ただし“今まで通りのやり方”はリスクが高く、“人間ならでは”を活かす変化が求められる。
ということ。消滅しないが、生半可な準備ではAIの大波に飲まれてしまう。どう立ち向かうかは、あなた次第だね。
AI支配の世界で個人が突き抜けるカギ
実は、AIが最高度に発展した世界においては、「思想・観測」の力が重要になる、という話がある。
なんとなくわかるようで、なんか難しいこの話も考えてみる。
1. なぜ「思想・観測」が重要になるのか?
1.1 情報量の爆発と“思考の棚卸し”
- AIの進化によって、膨大な情報が高速・低コストで生成・流通されるようになります。
- そのとき、人間が本当に必要になるのは「情報の意味づけ」や「価値判断」。
- つまり、「ただデータを集める」ことは AI に任せられるが、「そのデータをどう解釈し、次のアクションをどう設計するか」を決めるのは、なお人間の思想(ものの見方・世界観)に依存する。
1.2 社会変動期における“世界の捉え直し”
- 大きな変革期ほど、古い常識や既存制度が崩れ始めるので、何が正しいか・何が望ましいか を改めて考え直す力が必要になる。
- AI が“こうしたら効率的”と言っても、「その効率は本当に人間にとって幸せをもたらすの?」という問いかけをするのは思想や哲学の領域。
- また、観測とは文字どおり「いま何が起きているかを現場感覚やデータで捉える」行為。大胆なビジョンを描くにも、現実を正しく把握する観測力が必須になる。
2. 「思想・観測」の力を高めるとは、具体的にどんなこと?
2.1 自分なりの思考フレームを鍛える
- 無数の情報やAIの提案に振り回されず、「自分は何を大切にしたいのか」「どんな社会を望むのか」を明確にし、思考パターンを持っておく。
- 人から与えられた“答え”より、自分の哲学や価値観に照らして判断する姿勢が、「AIにコントロールされるだけの存在」を回避するために大事。
2.2 観測に基づく仮説検証
- リアルな現場を見る・データを取る などの観測行為を地道に行い、そこから導き出せる仮説を検証するプロセスを回す。
- 例えばビジネスでも、「AIがこう言っているけど、本当にその市場は伸びているのか? 自分で小規模テストして確かめよう」といった探究ができる人は強い。
- 思想だけに留まらず、観測で裏打ちされた思想こそが説得力や柔軟性を持つ。
2.3 批判的思考&メタ認知
- 情報を鵜呑みにせず、「どの前提やバイアスがあるのか?」を意識する批判的思考が鍵。
- AIが出す答えに対しても、「これは何を目的とした設計が影響してるんだろう?」とメタ視点で考える。
- 自分自身の思考の癖や先入観を認識し、修正していくプロセスが「観測した事実を正しく扱う」ために重要になる。
3. AI 時代における「思想・観測」の活かし方
3.1 新しい価値観や社会モデルの提案
- これまでの価値観(「仕事=雇用」「GDP至上主義」など)が揺らぐ中で、人間としてどんな生き方や社会の形が理想かを提示することが求められる。
- AIは合理性や効率化の最適解を出すが、そこに「人間らしい幸福」や「多様性の尊重」をどう織り込むかは人間の思想次第。
- 自分の観測・経験を踏まえた新しい視点を打ち出せる人ほど、リーダーシップを発揮しやすくなる。
3.2 ビジネスやプロジェクトの方向性を見極める
- AIを使って何を自動化・最適化するのか、逆に何を人間がやるべきか――その取捨選択には「何を目指すか」の哲学が不可欠。
- また、現場の観測に基づき「この段階でAIを導入したらむしろ混乱する」「ここを人間が担当するからこそ付加価値が出る」など、柔軟な戦略を立てられる。
3.3 コミュニティづくりや情報発信
- 大量のAI生成コンテンツが溢れるほど、“人間の視点”が込められたコンテンツがより際立つ場合もある。
- ただし、それには「まっとうな思想」や「経験・観測の積み重ね」が必要で、いかに深く考え抜き、リアルな洞察を提供するかが差別化要因になる。
- 「思想を発信し、観測や議論によってブラッシュアップしていくコミュニティ」をつくれれば、AI時代でも強い結束や影響力を得られる可能性がある。
4. まとめ
- AI による情報爆発や効率化が進むほど、「何を目指し、どんな価値を優先するのか」を再定義する思想が重要になる。
- ただの机上の空論ではなく、現実を冷静に見る観測・検証プロセスを伴うことで、説得力ある行動指針をつくり出せる。
- 「思想=どのように世界を捉え、何を目指すか」「観測=実際に何が起きているかを自分の目で追いかける」――この両輪が回ることで、AIに振り回されない主体的な未来設計が可能になる。
要するに、
いかに“AIが生成するデータ”を活用しても、最終的に「人間にとって良いのか?」を判断するのは人の思想。
そして、頭だけで考えるのではなく、リアルな観測や批判的思考を通じて知見をアップデートすることが不可欠。
ということです。
AI時代ほど、「思想と観測をセットで高める」姿勢が人間の生存戦略になるのかもしれませんね。
■追伸:ビジネスを自動化するための無料講座
「ネット集客と販売を自動化するなら, 最低限これだけは知っておきたい」という内容を1冊の教科書としてまとめました。
また, 最近のAIの台頭を受けて, これをどう捉え, どう使うかといった内容も加筆しています。
投稿者プロフィール
-
近況:Netflix, ゲーム, 旅, 趣味の日々。
■趣味
読書, 映画鑑賞, 音楽, 旅行
■ビジネス歴
・2011年9月頃にオンラインビジネスに参入
└ブログ, SNS運用, YouTubeなどの各ジャンルを経験
・オンラインビジネスチームへの参画
└各プロモーションのディレクター兼コピーライター,
他社へのコンサルティングなどを経験
└他社とのジョイントベンチャー(共同事業)
└海外スタートアップへの参加(コミュニティマネジメント, コピーライター)
■現在
・オンラインスクールの運営
・個人, 法人向けのマーケティング, 商品開発等のサポート
■考え方
バイト, 会社員, フリーランス, 経営者...などの働き方を経験した結果,
「群れるより1人で稼ぐ方がストレスが無い」と気づく。
現在は集客, 販売, サービス提供を仕組み化(自動化)。
■活動目的
「自由な人生を実現したい」
「ネットビジネスに興味がある」
「始めたけど結果が出ない」
という人へ最適解を提供。
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