経済・社会

トランプ2025就任演説を徹底解剖:黄金時代宣言の真相

「おいおい、まさかこの時代にまたトランプかよ」「黄金時代? 解放記念日? それってどんな冗談なんだ?」――そんな声がそこかしこで飛び交いそうな、2025年1月20日。第47代アメリカ大統領としてドナルド・トランプが再び就任し、例のごとくド派手な演説をぶち上げた。
ここでは、その就任演説の全文を素材に、内容を分析したり、考察したり、ぶっちゃけた意見をまとめたりしていく。さらに、その過程で登場した複数の視点や論点をひとつの“自然な流れ”へ再構成し、まるっと総合的に整理するのが目的だ。

しかも今回は、いわゆる「トランプ節」がさらに強烈にアップデートされた感がある。演説のフレーズにやたらと**「黄金時代が始まる」「1月20日は解放記念日」なんて言葉が出てくるし、「アメリカ第一」「不法移民即ストップ」「ジェンダーは男と女だけ」**といった過激な主張が次々と連打。いやはや、なんともパワフル&アンビバレントな展開だ。

1. 新大統領就任演説の概要と全体のトーン

ここにきて“トランプ再び”の大統領就任演説が大きな話題をさらったのは、やはり前回任期(第45代大統領)からの“因縁”が色濃いからだ。2020年以降の騒動、2021年1月の議事堂襲撃事件からの流れ、バイデン政権への批判……ずっと炎上しっぱなしに思えたトランプだが、選挙を勝ち抜いて再登板してきたというわけだ。

  • 演説の冒頭:「黄金時代が今、始まる」「1月20日は解放記念日」
    まるで独立宣言を再びやり直すような大袈裟なフレーズで観衆を煽る。過去の就任演説も相当アグレッシブだったが、今回はさらに強調が増している印象だ。
  • 敵の設定が明確
    「司法省の武器化が終わる」「腐敗した支配層を倒す」といった、いかにもトランプ流のプロレス感ある演説。従来通り、“国民を裏切るエリート”を悪役に仕立てることで、支持者の怒りと期待を同時に呼び起こそうとしているわけだ。
  • 神話的かつ宗教的な自己演出
    暗殺未遂のエピソードを語り、「私は神に救われた」とまで言及。政治指導者を“神に選ばれし存在”として見せる、いわゆる救世主型のレトリックが顕著に盛り込まれている。

演説全体をざっくり見渡すと、**「America Firstをさらに強化し、敵対勢力をぶっつぶし、真の繁栄を取り戻す」**という筋書きだ。そこに盛り込まれた個々の政策は、驚くほど強硬かつ大胆。次の章からは、具体的なポイントをガツンと深堀りしていく。


2. 具体的な政策や公約の“うまみ”と“ヤバみ”

トランプ演説には、多数の政策アジェンダが詰め込まれている。短い時間でここまでしゃべるか? と思うほど盛りだくさんだった。だが、その分だけ“あれもやる、これもやる”というテンコ盛り状態。うまみとヤバみが表裏一体で混在している。

  1. アメリカ第一主義の再確認
    • 「日々の政権運営で最優先するのはアメリカ」と明言。
    • 他国のことを二の次にする路線が再強化される見込み。
    • 支持層から見れば、長年の鬱憤を晴らす“いいぞ!”な路線。一方、国際社会との軋轢は確実に拡大しそう。
  2. 悪質な司法省と政府の武器化を終了
    • 要するに「前政権・民主党勢力がおこなっていた政治的な捜査や弾圧行為を辞めさせる」という主張。
    • ただし皮肉な点:トランプ自身が政敵排除のために司法権を用いた過去があり、その整合性は大いに疑問が残る。
  3. 移民対策(南部国境封鎖、国家非常事態宣言)
    • 何百万もの“不法移民”を送り返す、軍を派遣する、と宣言。
    • 過去の“壁建設”をさらに超えた強硬路線で、不法滞在者にとっては地獄のような方針。
    • 企業や農業など、移民労働力に依存する業種への影響は計り知れない。
  4. エネルギー政策:掘りまくれ!
    • “Drill, baby, drill.”を復活させ、化石燃料をガンガン掘る気満々。
    • グリーンニューディールやEV義務を撤廃し、国際的環境保護の潮流とは真逆の方向へ急発進。
    • 石油業界は狂喜乱舞、環境派は絶句必至。
  5. ジェンダー二元論の宣言
    • 「性別は男と女の二つだけ」として、政府として公式方針にする。
    • LGBTQ+コミュニティへの強烈な逆風。
    • 多様性を重視する社会潮流と完全に真っ向対立するので、国内の文化戦争がさらにヒートアップする恐れ大。
  6. 貿易政策:外部関税の強化、新たな徴税機関の設立
    • 外国からの輸入を高関税で締め上げ、その利益でアメリカ国民を潤すという狙い。
    • 保護主義の復活だが、海外からの報復関税リスクも急上昇。米企業の輸出に打撃が及ぶかもしれない。

一つひとつがド派手で、万が一すべて実施されると世界情勢が激変するのは間違いない。実際にどこまで実行できるのか、法的にも政治的にもハードルは高いが、「大統領令連発→連邦最高裁や州政府と衝突」の未来図が目に浮かぶ。


3. 「黄金時代」アピールの意図と過去との対比

トランプは演説の冒頭から「アメリカの黄金時代が今から始まる」と声高に主張していた。大統領就任演説で“繁栄の未来”を語るのは常套手段かもしれないが、彼の場合はさらに興味深い特徴がある。

  • 「暗殺未遂」に言及して、神話的なヒーロー像を創出
    「数か月前、ペンシルベニアの野原で弾が自分の耳をかすめたが、神によって救われた」という下りは、まるで映画のワンシーンだ。
  • 「解放記念日」という表現
    アメリカの歴史では、“解放”という言葉は南北戦争における奴隷解放や、公民権運動の文脈を連想させる。しかしトランプは、これを自分の就任日と重ね合わせ、**“国民に自由を取り戻す”**というニュアンスを醸し出す。

裏を返せば、「これまでの数年間は暗黒時代であり、自分がそれを終わらせる」というストーリーに他ならない。オバマ政権からバイデン政権までをひとまとめにして“失われた時間”と見なすのは、大胆な歴史観としか言いようがないが、トランプ的には筋が通っているのだろう。

過去にもアメリカ大統領が「新しい夜明け」や「モーニング・イン・アメリカ」を謳ったことはあった。しかし、**“暗殺未遂の生存者”**としての演説は、トランプにしかできない強烈なドラマ性を付与している。彼を支持する人々にとっては「よし、救われた英雄が戻ってきたぞ!」という絶好の煽りネタになる。


4. 政治手法:敵を明確化&過激な大統領令連発

トランプの政治スタイルは、常に明確な“敵”の存在を打ち立て、それとの対立を煽る形で自分の立場を強固にしていくというものだ。今回の演説を見ても、その手法は変わっていない。

  • 「過激で腐敗した支配層」との対峙
    • 世の中の不満や怒りの矛先を、既得権益層(エスタブリッシュメント)に向ける。
    • 「連中が国民から権力と富を奪い取っているんだ」という図式を描くことで、一般市民に“自分たちが犠牲者”という意識を植え付ける。
  • 司法省・FBIなど“政府機関の武器化”
    • トランプ自身、過去にロシア疑惑や弾劾調査などで“政治的捜査”を受け続けたという被害者意識を強調。
    • 今度は自分が大統領になり、“正義の秤を元に戻す”と大衆にアピール。
  • 最初から大統領令(エグゼクティブ・オーダー)の連発を宣言
    • 「就任初日にいくつも署名し、エネルギーや移民や軍備をガンガン動かす」
    • 議会を迂回して“スピード感”を演出できるが、同時に反発も大きい。
    • トランプ流“俺がやるんだ”式トップダウンが再び全開になりそうだ。

この手法、短期的には支持層を熱狂させる効果が高いが、長期的には深刻な社会分断や政治的混乱を生む危険もある。そうはいっても、トランプは過去にそれで大統領当選を成し遂げ、今回も勝利したわけだから、この路線が少なくとも彼のファンには受け入れられているということだろう。


5. エネルギー開発・グリーンニューディール終了宣言の衝撃

一番「おいおいマジかよ」と驚きの声が出そうなのが、環境政策の全面逆行だ。演説では、はっきりと**「グリーンニューディールは終了」「掘りまくれ(Drill, baby, drill.)」**と再宣言された。

  • 化石燃料の全面開放
    アメリカ国内には巨大な石油・ガス埋蔵量があるが、再生可能エネルギーへのシフトを進めていたバイデン政権などの路線と大きく対立。
  • EV義務撤廃
    自動車産業での電気自動車推進を大幅に後退させ、ガソリン車復権を目指す。

    • 自動車産業への一時的メリットはあるかもしれないが、長期的に見ると世界市場のトレンド(EV化)とズレが生じるリスク。
  • “ベイビー、掘って掘って掘りまくれ”
    このフレーズは以前のトランプ支持者にもおなじみだが、またしても堂々と登場。 環境保護団体からは激しい非難が予想される。

世界中が気候変動に真剣に取り組む方向へ加速しつつある中、ここまで露骨に「化石燃料LOVE」を宣言する国は珍しい。アメリカの国際的孤立が深まり、EUやアジア諸国との貿易に影響が及ぶ可能性は高い。ただし、石油関連企業やアメリカ国内の保守層からは「トランプさん、ようやっと本領発揮だ!」と拍手喝采の声も大きいだろう。


6. 移民政策と“軍隊派遣”のインパクト

トランプと言えば、やはり移民問題への強烈なアプローチがトレードマーク。今回の演説でも、国境に国家非常事態を宣言し、軍を派遣して不法入国を即ストップすると宣言している。

  • カルテルを外国テロ組織に指定
    これは大きい。メキシコの麻薬カルテルなどをテロ組織扱いすれば、国内法・軍事面でもさらに強硬な対応が可能になる。
  • 数百万人単位の“犯罪外国人”を追放
    実行に踏み切れば、人権問題や国際摩擦は避けられない。
  • 移民労働に依存している産業への打撃
    農業や食品加工、観光、サービス産業など、アメリカ国内で移民なくしては回らない業種が非常に多いのが現実。経済界からの反発も予想される。

さらに演説では、**キャッチ&リリース(逮捕してすぐ釈放)**を廃止し、「“メキシコ残留政策”を再び導入する」とまで言及。前回政権でも物議を醸したが、今回も同じ轍を踏む気満々だ。

この移民制限政策は、熱烈なトランプ支持者にとっては最大の目玉政策。一方で、**“人道”“多様性”**を重視する層からすると、許しがたい暴挙だろう。全米のメディアや州知事、連邦裁判所との攻防が再び激烈になることはほぼ確実だ。


7. ジェンダー二元論復活への賛否

この部分は特に、LGBTQ+コミュニティを中心に大論争が起こりそう。演説でははっきりと、「性別は男と女の二種類しかない」というのをアメリカ政府の公式方針にすると宣言した。

  • 近年、社会全体が多様なジェンダーを認めようという流れになりつつある。それを**「もう終わり!」**と一刀両断するのだから衝撃度は半端ない。
  • 軍の中でワクチン接種義務に反対して追放された人々を復職させるとも言っていたが、それ以上にトランスジェンダー軍人問題の再燃が予想される。

やはり、トランプ支持者の多くは保守的価値観を重視する人が多い。**「性別はバイナリー」**というシンプルな世界観は、ある種の安心感を与える面もあるだろう。だが、実際の世の中がそこまで単純かというともちろんそうではない。今後、各州レベルでのLGBTQ+保護法との矛盾や連邦裁判所での違憲訴訟が相次ぐ公算が高い。


8. “国家非常事態”連発によるリスクと可能性

トランプは演説で、**「国家非常事態を複数宣言する」**と言っている。南部国境、エネルギー、場合によっては治安や教育制度に関しても同様だろう。

  • 非常事態宣言を多用すると、大統領の権限が飛躍的に増す反面、行政のチェック&バランスが機能しにくくなる。
  • アメリカ合衆国憲法上、議会と大統領の権力バランスは微妙だが、トランプのように大統領令を濫用すると、必ず法廷闘争が起きる。
  • 一方で、非常事態宣言を乱発すれば、短期的には**「行動力がある大統領」**として支持者にアピールできるメリットがある。

要するに、トランプは「何が何でもスピード勝負で政策を進めるつもり」だ。議会や世論の批判は二の次。賛同者は熱狂し、反対者は猛反発するから、社会の断層が一気に深まる可能性が高い。これを「強いリーダーシップ」と称賛するか、「独裁的傾向」と糾弾するかで真っ二つに割れるわけだ。


9. 過去4年間のバイデン政権への批判・トランプ流の反動

演説では直接バイデン政権を長々と非難するシーンはなかったが、随所で**「ここ数年のやり方はダメだった」**というメッセージがこめられている。

  • ハリケーン被害や火災対応がひどい → 「政府は基本的サービスすら提供できない」
  • 外国の国境には大金を投じるのに、自国民を守らない → 「バイデン含む既存の指導者がいかに腐敗しているか」
  • 教育政策 → 「子供たちに自己否定や国への憎悪を教えるような洗脳教育はやめろ」と批判。これはいわゆるリベラル系の学校教育への当て付けともいえる。

これらは、トランプ流の“政治パフォーマンス”が全開になったとも言えよう。バイデン時代に築かれた国際協調路線、パリ協定への復帰、コロナ対策でのワクチン推進など、多くの政策をひっくり返そうとしているわけだ。過去にも、オバマ政権のレガシーを軒並み破壊しようとしていた歴史がある。今回も同じ手法を繰り返している。


10. トランプの“神に救われた”ストーリーの意味

「神によって自分は命を救われた」「暗殺されそうになったが生かされたのは使命があるから」という語り口は、トランプ支持者の中でもキリスト教福音派など保守宗教層に強く訴える要素だ。

  • アメリカ政治において、宗教的言説は大きな力を持つ。大統領が“神に選ばれし存在”をアピールするのは、歴史的にもしばしば見られるが、トランプの場合はさらに演出色が濃い。
  • 過去にスキャンダルや暴言で悪評高かった人物が、「私は神の意志によって再び立ち上がった」というストーリーを紡ぐことで、道徳性や正義を再獲得しようとしている。
  • 支持者は「そうか、神がトランプを選んだんだ」と熱狂し、反対派から見れば「茶番もいいとこ」だが、その構図自体がトランプに有利に働いている。

ある種、**“殉教者的ヒーロー”**というイメージを打ち立てることで、批判への耐性を高め、自陣営をさらに結束させる戦略だとも言える。


11. 社会分断の加速か、それとも“統合”が生まれるのか

演説には「すべての人種・宗教・肌の色・信条の国民に希望を」とも語られていたが、その一方でジェンダー多様性を切り捨てたり、不法移民を排除したりと、なかなか矛盾も多い。

  • “民族や人種の区別を撤廃する”という理想を述べながら、実質的には移民やリベラル層を強く締め出す政策を掲げる。
  • ただ、アフリカ系・ヒスパニック系コミュニティにも「ありがとう、票を入れてくれた」と伝えており、一見すると「統合」を装っている。
  • 実際、前回よりも多様な人々がトランプに投票した可能性はあるが、同時に彼の政策はきわめて保守的・排他的な側面を持つ。

つまり、**“表面上は国民統合を謳いながら、対立や分断をさらに煽る”**という二面性が見え隠れする。このギャップが今後ますます大きくなると、多くのアメリカ人が「自分は選ばれている側か、それとも排除される側か?」という意識を強めるだろう。社会の亀裂が深くなればなるほど、トランプ流政治の注目度が増すという現象もまた起こりそうだ。


12. リアクションの行方:米国民、国内外政治勢力の温度差

では、世間はこの演説をどう受け止めているのか? 大雑把に3つの反応が想定される。

  1. 熱狂的支持
    • トランプ支持者、特に白人労働者階級や保守的宗教層、一部のヒスパニック・黒人票など、“既存体制に裏切られた”と感じている人々が多い。
    • 「自分たちの声を代弁してくれるのはトランプしかいない」という思いは、過去の4年や訴追騒動などでさらに強まっている可能性がある。
  2. 強烈な反発
    • リベラル派、LGBTQ+コミュニティ、環境団体、移民コミュニティ、人権団体などは、今回の演説に対して「時代錯誤だ」「民主主義の破壊だ」と猛反対する。
    • 違憲訴訟やデモ、州レベルでの抵抗が起こるのはほぼ確実。
  3. 困惑または冷ややかな静観
    • 一般国民や中道派の中には、「もういい加減にしてくれ…」というトランプ疲れがあるかもしれない。
    • 海外からは「アメリカがまた自己中路線に戻るのか」と冷淡に見られる。一方で、地政学的な駆け引きが絡む国々(ロシア、中国、EUなど)は複雑な思惑で静観するだろう。

いずれにせよ、この就任演説のインパクトは大きく、良くも悪くもトランプ劇場が“フルスロットル”で幕を開けた感がある。


【まとめ・結論】トランプ就任演説の核心と今後の行方

ここまで長々とトランプ演説の内容を拾い上げ、考察を重ねてきた。結局のところ、今回の就任演説の“核心”はどこにあるのか?

  1. America First 2.0の加速
    • 以前の「アメリカ第一」をさらに極端化し、不法移民ゼロ、化石燃料全開、他国への関税強化など、世界がドン引きするほどの強硬策を一気に進めようとしている。
  2. 敵の明確化と救世主アピール
    • 司法省や支配層、リベラル勢力を“国民の敵”と設定し、自分は“暗殺未遂を乗り越え神に選ばれたヒーロー”と位置づける。
    • この二元論が支持層の熱量を爆上げする。
  3. 社会・文化の分断を深める危険
    • ジェンダー二元論、移民排除、環境保護無視などが推進されれば、多様性や国際協調を重視する人々との対立がさらに先鋭化する。
    • 連邦と州、与党と野党、さらには市民同士の対立まで広がる可能性大。
  4. 実現可能性の不確実さ
    • トランプの過激な大統領令は、司法や州政府との闘争になりやすい。すべてが一挙に実現するわけではないが、“やろうとする”だけで十分な混乱と影響が起こる。

総じて、トランプは過去の手法をより強化し、さらに「暗殺未遂」や「神の加護」という独自要素を加えてパワーアップして帰ってきた、という印象が強い。ファンにとっては待望のカムバック、アンチにとっては悪夢の再来。それがアメリカ社会をどう変えていくのか、まだまだ不透明だが、少なくとも“大人しくなる”気配は微塵もない。


【おまけ】どう備える? どう動く?

最後に、今回の“トランプ第二幕”を受けて、私たちが取るべき対応策をざっくり提案しておく。もちろん、どの立場・どの業界かによって変わるが、一般的な方向性としては以下の通り。

1. 企業・個人のリスクヘッジとチャンス捕捉

  • 貿易や輸入依存ビジネス:関税強化によるコスト増が予想されるので、サプライチェーンの再構築や国内調達の検討を急ぐべき。
  • エネルギー関連企業:化石燃料に拍車がかかるなら、短期的には大きなビジネスチャンスだが、国際的非難も強まるのでリスク管理必須。
  • 移民労働活用企業:人員不足の対策が急務。不法就労が厳しく取り締まられるなら、合法的なビザプロセスや自動化・ロボット化の導入を検討せざるを得ない。

2. 地方自治体・非営利団体が取るべき対策

  • ローカルレベルでの“対抗法”:カリフォルニア州などリベラル傾向が強い州は、州法で移民を保護したり、環境規制を強化したりして、連邦政府との法廷闘争に備える必要がある。
  • コミュニティ支援:移民コミュニティやLGBTQ+層など、連邦政策で不利益を被りそうな人々を支える支援策・資金援助の仕組みが求められる。

3. メディアリテラシーの重要性

  • トランプ劇場の再開でSNSやメディアが再び過熱するのは必至。情報が錯綜する中、フェイクニュースに踊らされないために、複数ソースを当たる癖をつけておきたい。
  • 言論の自由を“守る”とトランプは言っているが、実際には批判的メディアをフェイク扱いする可能性が高いので、ジャーナリズムの独立性が試される。

おわりに:再び始まるトランプ劇場、我々はどう向き合う?

さて、2025年1月20日付で幕を開けた“トランプ政権シーズン2”――いや、実質シーズン3くらいかもしれないが――は、その就任演説からして前回にも増して刺激的だった。
「黄金時代」「解放記念日」「軍隊派遣」「神による救済」「ジェンダーは男女二種類だけ」……こんな言葉が大統領の口から矢継ぎ早に飛び出すのは、世界的に見てもそうそうない。

賛否両論が真っ二つに割れる中、少なくとも**「うやむやにしておく」という選択肢はもう残されていない**。わかりやすく言えば、無視してもどこかで影響が襲ってくる。好きか嫌いかを別にして、“この政治スタイル”にどう対応するか、どう翻弄されずに自分の道を切り開くかが問われている。

  • 共感の要素:トランプがつくり出す“シンプルな善悪構造”は、苦しむ人々の怒りや不満を一気に代弁している部分もある。そこに強く共感する国民がいるのは事実。
  • 感動の要素:暗殺未遂から復活したドラマ性や、アメリカの栄光を取り戻すという大きな夢は、ある種の高揚感を与える。
  • 要注意な要素:しかし、その代償として差別や排他、国際的孤立などのマイナス面も同時に進行してしまう。

要は「派手だけどリスクも爆発的」という状況だ。巨大なテーマだからこそ、深い考察と慎重な行動が求められる。
最終的には、アメリカ国民自身がどのように“このギャンブル”に対峙するかにかかっている。世界はその行方を固唾を飲んで見守るだろう。

読む人それぞれが、今回の演説やトランプ政権の動向に対して、様々な意見を持つだろう。ただ、「俺には関係ねえ」と傍観していると、いつの間にか自分の生活圏にも大きな影響が及ぶかもしれない。つまり、個々人がどう行動するかが重要になるわけだ。

  • 行動の指針
    • 企業はリスクとチャンスを見極めた戦略を練る。
    • 地方自治体やNPOは守るべき人々を積極的に支援。
    • メディアを含む市民は、デマに流されず冷静に事実を追う。

そういった地道なプロセスこそが、社会を“ぶっ壊れない程度”に保ちつつ変革する術なのかもしれない。

最後にひとつだけ、あえて過激な主張をぶっ放してみると:
「あまりに強いリーダーを歓迎すると、ある日気づいたら自分たちが自由を失っているかもしれない」
これは歴史が何度も示してきた教訓だ。反対に、強いリーダーが全否定されるなら、今度は国が停滞してしまうリスクもある。結局、大事なのはバランス自律した市民の目というやつだろう。

要は――トランプが何をしようが、社会の側もただ受動的でいるのではなく、それぞれの価値観・良心・合理性を総動員して、「自分たちの未来はどうあるべきか」を考え、声をあげることが必要じゃないかということだ。どんな主義主張の人であれ、思考停止だけは避けたい。

以上、2025年のトランプ就任演説をめぐる超ロングなまとめ&考察。刺激的すぎてクラクラするが、これがいまのアメリカという国の現実(そしてエンタメ)でもある。今後も怒涛の展開は避けられない。備えあれば憂いなし――そんな言葉がやけに響いてくる新時代の始まりだ。

■追伸:ビジネスを自動化するための無料講座

「ネット集客と販売を自動化するなら, 最低限これだけは知っておきたい」という内容を1冊の教科書としてまとめました。

また, 最近のAIの台頭を受けて, これをどう捉え, どう使うかといった内容も加筆しています。

クリックして無料で自動化の教科書を受け取る→

投稿者プロフィール

そうた
そうた社会を静観する人
近況:Netflix, ゲーム, 旅, 趣味の日々。

■趣味
読書, 映画鑑賞, 音楽, 旅行

■ビジネス歴
・2011年9月頃にオンラインビジネスに参入
└ブログ, SNS運用, YouTubeなどの各ジャンルを経験

・オンラインビジネスチームへの参画
└各プロモーションのディレクター兼コピーライター,
 他社へのコンサルティングなどを経験
└他社とのジョイントベンチャー(共同事業)
└海外スタートアップへの参加(コミュニティマネジメント, コピーライター)

■現在
・オンラインスクールの運営
・個人, 法人向けのマーケティング, 商品開発等のサポート

■考え方
バイト, 会社員, フリーランス, 経営者...などの働き方を経験した結果,
「群れるより1人で稼ぐ方がストレスが無い」と気づく。
現在は集客, 販売, サービス提供を仕組み化(自動化)。

■活動目的
「自由な人生を実現したい」
「ネットビジネスに興味がある」
「始めたけど結果が出ない」
という人へ最適解を提供。

関連記事

  1. 日本経済の30年停滞を完全に打開するには痛みを伴う?
  2. 時間とお金を交換することに問題があるわけじゃない
  3. 「アガリクス神話」に学ぶ、騙されないための情報リテラシー
  4. コンサルの倒産が過去最多。AIが分析するコンサルティング業界の未…
  5. ステータスカードを大々的なCMに覚える違和感の正体
  6. フジテレビと中居正広の問題に見る権力ハラスメントの終焉
  7. ジョーカー:フォリ・ア・ドゥを観た感想
  8. なぜ、今の時代、「自分で稼ぐ」ということが重要なのか?

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

PAGE TOP