経済・社会

高校生の「人気職業」ランキングから考えるAI時代のサバイバル戦略

2025年1月16日放送のアベマプライムを見ていたら、終わり頃に高校生のなりたい職業ランキングについて話が出ていた。

おそらく、下記が放送に使われていた画像。放送では8位〜1位が紹介されていた。

この画像を見て思ったのは、「あれ、ほとんど将来AIで代替される気が…」というもの。

今回はその点、考えてみる。

Table of Contents

【はじめに】

今や2025年。巷(ちまた)ではChatGPTや画像生成AIがわんさか出てきて、「これから人間の仕事はどうなっちゃうんだ?」みたいな話が絶えない。そんな中で先日リリースされた最新の高校生の“なりたい職業ランキング”を見ると、男女ともに1位は「国家公務員・地方公務員」。安定志向、まだまだ根強いんだな…と感じつつ、2位や3位には「看護師」や「教師」あたりが続く形(男女で多少の違いはあるけど)。

一方、男子のランキングに「YouTuber・Vtuberなどの動画投稿者」とか「ゲーム業界の仕事」が滑り込んでるあたり、ちゃんと時代の空気は反映されてる。だけど、こういう職業も、今後AIが爆速で発展すればどうなる? すべてAIに置き換わる? それとも人間の出番がまだまだある? ここでは、ランキング上位に出てきた職種を中心に「AIに食われる可能性」「そもそもどんなスキルが将来的に生き残るのか?」をブチ抜きで語ってみたい。

あえてぶっちゃけると、現在の高速進化中のAIを見ていると、**“定型作業”“パターンが決まりきっている部分”**はかなりの確率で自動化されるだろう。でも逆に言うと、完全にAIが席巻するのは難しい領域もまだまだある。ここを理解せずして“将来の職業選び”をしてしまうと、気づいた頃にはやること全部AIに奪われてた…なんて事態になりかねない。要は、「人間がいる意味」がどれだけ残るかが超重要ってこと。

というわけで、そんな状況を踏まえながら、高校生の人気職業ランキングをネタに、「ここってAIに取って代わられそう?」という疑問を洗い出し、その先のヒントを考察していこう。あわせて、各職業の推定年収にも軽く触れておく。あくまで目安だから、「絶対この金額だ」という話じゃないのであしからず。地域や企業規模、経験年数で大幅に上下するのは言うまでもない。


【公務員(国家公務員・地方公務員)】

■ 人気の理由:安定こそ正義

男女ともに1位をかっさらっている公務員。従来から「安定」「潰れない」「福利厚生が手厚い」というイメージが強く、親世代も「おまえ、公務員になってくれたら安心だよ」なんて話をするくらい根強い人気だ。今回のアンケートでもトップを飾ったのは、コロナ禍や物価高といった先行き不安がさらに拍車をかけた結果ともいえる。

■ AIに食われるリスク:中~低

事務作業や窓口対応のような単純業務はRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)やチャットボット化がどんどん進んでいる。書類作成や各種申請の審査もオンラインで自動化が加速しているから、そのあたりの“ルーティンワーク”はAIが代替するかもしれない。
ただ、公務員という仕事は行政の判断や住民対応、政策立案などの「マニュアルにない事象にどう対応するか」っていう裁量部分が大きい。そこはAIがいくら賢くなっても、「人間社会の中での調整」みたいな機微は簡単に置き換えづらい。なので**“職業全体がまるっと消える”**という感じではないだろう。ただし、公務員の数自体は今後減らしていこうという流れもあるし、定型業務部分はどんどんAI化されると予想できる。

■ 推定年収:ざっくり400~800万円

行政職一般、地方公務員のモデルケースで考えると、初任給は20万円前後。その後、年功序列や昇給が積み重なる。上位ポストや役職がつけばさらに高くなるけど、「めちゃくちゃ稼げる」というよりは**“安定して平均よりは上”**というイメージ。


【教師(教員)・大学教授】

■ 人気の理由:人に何かを教えるって魅力的

男子にも女子にも上位に来ている教師・大学教授。少子化で先生の需要はどうなるの?とか言われつつも、「誰かの成長をサポートしたい」とか「先生は身近な憧れの職業」みたいな理由で根強い人気。研究職としての教授も含めると、「学問を究めたい」というニーズもある。

■ AIに食われるリスク:低~中

授業準備や問題作成、定期テストの採点など、“事務的な部分”は既にAIが手伝う余地が大きい。オンライン学習でも、AIが生徒一人ひとりにカスタマイズしたカリキュラムを提示するサービスが増えてきた。じゃあ先生の仕事はどうなるのか?
ここで意外と大きいのが、“モチベーション管理”や“人と人のコミュニケーション”。教育って、教科書を淡々と覚えさせるだけじゃなく、子どもの心のフォローや生活指導、集団のまとめ役など、むしろ“人間ならでは”の働きがデカい。だから現時点では、教師という仕事は丸ごとAIに代替されにくい。大学教授に関しても、学生への指導・研究の方向性のリード・学会とのコミュニケーションなど、人間の判断が重視される面が大きい。
とはいえ、テストや宿題の採点が全部AIになったら、それだけ先生の手間は減るし、要するに**“人間としての指導力がどれだけ評価されるか”**がこれからの鍵になる。「AIだけでも学べるけど、あの先生に学びたい」って思わせられれば安泰というわけだ。

■ 推定年収:先生で300~700万円、大学教授で700~1,200万円くらい

公立学校の教師だと初任給はやや抑えめで、じわじわ昇給する。大学教授は勤め先の大学ランクや研究実績によってピンキリだけど、**“名門大学の有名教授はかなり稼げる”**場合もある。もちろん研究費や補助金がどうなるかで変動はデカい。


【システムエンジニア・プログラマー】

■ 人気の理由:IT社会でモテそう、稼げそう

男子ランキングで目立ったのがシステムエンジニア(SE)やプログラマーといったIT系。世の中的にもエンジニアは引く手あまたで、「AIだIoTだDXだ」とか色々な文脈で求められる。だから「将来食いっぱぐれない」と考える人は多い。

■ AIに食われるリスク:中~高

ここ、意外と「大丈夫っしょ」と思ってる人が多いけど、実は**“AIにとって得意分野”でもある。すでにGitHub CopilotやChatGPTなどのコード自動生成ツールが現実レベルで使えて、定型的なプログラミングは相当自動化が進んできている。
とはいえ、要件定義やアーキテクチャ設計、新技術の研究開発、トラブルシュートなど、人間の判断が必要な部分もまだまだデカい。結局、
“人がやるべき上流工程”“AIがコードを書く下流工程”に分かれる未来が来るかもしれない。プログラマー全体の仕事量は減る可能性があるけど、逆に言うと「高いレベルの技術力」と「顧客の曖昧な要求をまとめるコミュ力」がある人はますます求められるはず。
要は、
“単なるコーダー”だとAIに勝てない。「エンジニアってカッコいい」という表面だけで目指すと、5年後にはAIが全部やってくれちゃって「人間いらないね」なんて悲しいことに…。そういう意味で、この分野で生き残るにはより“抽象度の高いスキル”**が必須というわけ。

■ 推定年収:300~1,000万円超まで幅広い

IT企業のプログラマーだと初任給は20~25万円程度が相場。キャリアを積んだり、フリーランスとして成功すれば1,000万円を超えるケースもザラにある。実力次第で青天井になりやすいけど、結局“AIに負けない付加価値”を出せるかどうかが報酬に直結してくる。


【機械エンジニア・整備士】

■ 人気の理由:モノづくりへの憧れ

こちらも男子のランキング上位に。クルマやバイク、ロボットなど、リアルな「モノ」の開発や整備に携わる仕事だ。子どもの頃からプラモデル作りが好きだったとか、機械いじりが楽しいなんて人にはドハマりする世界。

■ AIに食われるリスク:中

設計やシミュレーションはAIとの相性がいい。CADやCAEソフトが進化して、製品デザインをAIが自動で提案してくれたり、故障原因を解析してくれたりする時代。工場の製造ラインなんかもロボット化がどんどん進んでいる。
ただ、実物を前に細かな修理を行ったり、想定外の不具合に対応したりする“ハンドスキル+現場対応力”は、意外とAIロボットだけでは難しい。少なくとも、バイクのエンジンを下ろして全部分解して…みたいな作業は人間の熟練工が必要。もっと先の未来にはロボットがそこまでやるかもしれないが、少なくとも現時点では**“とことん現場を知るエンジニア・整備士の存在価値”**がある。

■ 推定年収:350~700万円前後が多い

自動車整備士なら、ディーラーやメーカー系列の工場勤務で初任給は20万円台がスタートライン。職歴を積むと500万円超えることもあるけど、いきなり高給!というよりはコツコツ経験と資格で上がっていくタイプ。


【弁護士・裁判官・検察官】

■ 人気の理由:法曹界のエリート感

法律系は古今東西、ある意味“難関資格”というステータスがあるし、ドラマや映画の影響もあって「カッコいい」「社会正義に関わりたい」という憧れがある。教師や公務員に並んで人気が高いのも頷ける。

■ AIに食われるリスク:低~中

契約書のレビューや法令リサーチは既にAIがかなり優秀。膨大な判例や文献から必要なデータを探すのはAIの得意分野だ。さらに将来的には「裁判所システムにAIが入り込み、判決を自動提案する」なんて話も現実味を帯びてくる。
ただし、最終的に「どの程度の刑を下すか」とか「この事件の社会的背景は?」といった判断には人間の価値観が絡む。司法は単なる“条文の暗記”じゃなくて、**“社会正義”“人道的観点”**も含む複雑な世界だから、AIが全部を仕切るにはまだ先が長そう。とはいえ、定型的な契約書作成業務などはかなり効率化され、「人間の弁護士が必要な場面」がグッと狭まる可能性はある。

■ 推定年収:弁護士で400~2,000万円超、裁判官・検察官で600~1,000万円

弁護士の場合は事務所や顧客の数、得意分野、実績によって収入が雲泥の差。有名な大手法律事務所のパートナー級なら2,000万~3,000万円超えることも珍しくない。裁判官や検察官は国家公務員としての待遇になるが、その分、弁護士と比べて大きくバラつきはない。


【デザイナー・開発者・工業デザイナー】

■ 人気の理由:クリエイティブに憧れる

「自分のアイデアやデザインを世の中に出したい」「モノを生み出したい」という熱い思いから、デザイナー系を目指す高校生もけっこういる。服飾、プロダクト、Web、いろんなジャンルがあって、独特の華やかさがある仕事。

■ AIに食われるリスク:中

ここ1年ほどで急速に進化した画像生成AIの登場によって、「AIが絵を描いてくれる時代」に突入。企業ロゴや広告バナーなど、ある程度パターン化されたデザインはAIが秒で作れるようになった。じゃあデザイナーはオワコンか?
実際は、“人間の感性や意図を汲み取って具体化する”部分はまだまだ人間が求められる。クライアントの曖昧な注文を聞き出し、最適解を導くのはけっこう難しい。AIが生成するのはあくまでヒントやたたき台であって、最終的に「どれを選ぶか」「どう調整するか」を判断するのは人間。
この先、「大量にラフをAIで生成→人間がキュレーションと微修正」という作業フローになる可能性は高い。その場合、今より少ない人数でデザインが回せてしまうので、デザイナーとして生き残るには高度なコンサルティング能力やアートディレクション力
が鍵になる。

■ 推定年収:300~600万円前後。フリーで成功すれば1,000万円超も

特に若手デザイナーは低賃金スタートのケースが多い。実績次第で仕事がガンガン増えればフリーランスとして高収入になる道もあるが、センス×コミュ力×営業力が必要な勝負の世界とも言える。


【事務職・営業職】

■ 人気の理由:世の中に数が多い、入口として無難

高校卒業後の就職でよく耳にするのが“事務系”や“営業系”の職種。未経験でも比較的入りやすいし、「どの業界にも事務はあるから安定」という声もある。営業は人と話すのが好きな人には向いている。

■ AIに食われるリスク:高

定型的な書類作成、データ入力、電話応対などはRPAやチャットボットで一気に自動化が進み、**「事務員さんって仕事、10年後いるのか?」という話もリアルにある。営業にしても、ネットで情報収集→AIでリコメンド→オンライン商談→契約締結までシステムで完結、みたいな流れが既に始まってる。
もちろん、営業職でも「大口顧客とゴリゴリ交渉する」「商品企画から顧客要望を拾い上げる」みたいな創造的領域はAIじゃ簡単に置き換えられない。でも、「御用聞き」的な営業スタイルはAIチャットがやっても大差ないかもしれない。そういう意味で、この領域で生き残るには
“AIには真似できないコミュニケーション力や企画力”**を鍛えるしかない。

■ 推定年収:事務職で300~450万円、営業職で350~700万円

事務職は経験年数が上がっても給与レンジはあまり大きく伸びない傾向。営業職は成果報酬などの制度がある企業だと高収入も狙えるが、逆に合わない人には厳しい現実も。


【公認会計士】

■ 人気の理由:国家資格で稼ぎやすい

監査法人やコンサルティングファームで活躍する公認会計士は、社会的ステータスも高く、収入もいいイメージがある。数ある国家資格の中でも合格難易度はトップクラス。

■ AIに食われるリスク:中

会計データの分析や不正検知はAIが得意中の得意。企業が出す大量の決算資料からパターンを見抜くのは人間より早いかもしれない。となると、会計士の従来の仕事(帳簿チェックとか)の大部分が自動化される可能性がある。
ただ、「AIが弾き出した結果をどう評価するか」「企業のグレーゾーン処理をどう判断するか」など、**監査やアドバイザリー業務の“微妙なライン”は人間が最終判断するシーンがまだまだ残りそう。さらに、クライアントとのコミュニケーションを通じて業務改善を提案したり、経営戦略をサポートしたりするのは、単なる数字処理じゃなく“洞察力”**がいる。ここがあれば会計士はAI時代でも活躍できる。

■ 推定年収:500~1,500万円

新米会計士でも監査法人なら比較的高めの年収スタート。ただし激務なケースも少なくない。マネージャーやパートナーまで上がると1,500万円を超えることも珍しくないが、その分責任も重大。


【YouTuber・Vtuberなどの動画投稿者】

■ 人気の理由:時代のスター

男子のランキングでは9位あたりにYouTuber・Vtuberが食い込んでる。いまや小学生のなりたい職業としても常連で、大人も子どももYouTubeを見ない日はない、というくらい普及している。「自分も有名になりたい」「楽して稼ぎたい」といったイメージが先行するけど、実際はそんなに甘い世界じゃない。

■ AIに食われるリスク:中~高

「え、YouTuberもAIに?」と思うかもしれないが、すでに**“AIキャラクターが自動で配信”なんて動きが出始めてる。面白いスクリプトをAIが生成して読み上げるだけで、それなりにコンテンツになる時代。
じゃあ人間のYouTuberはもうオワコンか? そうとも限らない。結局、チャンネル登録者を引きつけるのはその人の“人柄”や“独自の魅力”だし、AIが24時間喋り倒しても「見飽きた」ってことになったら人気は出ない。だから
“自分がどう個性を出すか”**が超重要になる。とはいえ、AIが作ったバーチャルキャラがウケて爆発的に伸びる可能性もあるわけで、競争相手としては要注意。

■ 推定年収:ほぼ0~数億円までピンキリ

趣味レベルでやっている人は小遣いにもならない場合が多い。トップYouTuberは広告案件やグッズ販売で数千万円〜数億円を稼ぐこともあるが、それこそ**“雲の上の存在”**レベル。ほとんどは過酷な競争。


【ゲーム業界の仕事(ゲームクリエイター、プランナーなど)】

■ 人気の理由:好きなことを仕事にしたい

男子ランキングで「ゲーム業界」が9位に。たしかに「自分の手で面白いゲームを作りたい」「eスポーツみたいにプロゲーマーとして活躍したい」など、ゲームが好きな人には夢のような話だ。

■ AIに食われるリスク:中

実はゲーム開発はAIとの親和性が高くなりつつある。グラフィックやサウンドの自動生成はもちろん、ステージ構成やシナリオまでAIにやらせる取り組みも出てきている。
ただ、「何を面白いと感じるか」というのは人間の感性が絡むので、**“ヒット作を生む企画力”はAIだけに任せられない。ゲームバランスの微調整や世界観の設計には、結局クリエイターのセンスが欠かせない。とはいえ、チーム内のプログラミングやデザイン工程をAIが支援するのはどんどん進むだろうから、今よりも“少人数でハイクオリティなゲーム”**を作る時代になるかもしれない。

■ 推定年収:300~800万円

ゲーム会社の新卒プランナー・デザイナーだと年収300万円台がスタート。大ヒットタイトルに関わって出世すれば700~800万円、さらに上級管理職やディレクタークラスになれば1,000万円クラスもある。が、競争は激しい


【看護師】

■ 人気の理由:手に職、安定、やりがい

女子ランキングで2位に上がっている看護師。医療・福祉の分野は不況にも強いし、資格職として強い。患者とのコミュニケーションやサポートがやりがいになる。

■ AIに食われるリスク:低~中

医療分野ではAIが診断支援をしたり、看護ロボットが身体介助するケースも増えている。だけど、まだまだ「人間の温かさ」が求められる領域。点滴の交換や注射など、機械的にできそうなことでも、人間が状況を見て臨機応変に対応しなきゃいけない場面は多い。
さらに患者のメンタルケアや家族対応は、ロボットに任せるにはハードルが高い。倫理的にも「人間にしかできない看取り」がある。だから、看護師の仕事が丸ごとAIに置き換わる可能性は低い。むしろAIツールを上手く使って負担を減らせるようになるかもしれない。

■ 推定年収:400~600万円

夜勤や残業が多い職場だと年収が上がりやすいが、それも体力やメンタルとトレードオフ。手当が手厚い病院なら若手でも500万円超えることもある。経験とスキルを積めば管理職としてさらに上を目指せる。


【保育士・幼稚園教諭】

■ 人気の理由:子どもと関わりたい

男子よりも女子のランキング上位に来ているのが保育士や幼稚園の先生。子どもの成長を一緒に見守れる仕事として人気があるが、給与の低さや業務のきつさが社会問題にもなっている。

■ AIに食われるリスク:かなり低

AIのアシストで業務効率化は進むかもしれないけど、そもそも「子どもの心に寄り添う」「感情を読み取る」「遊びや学びを通じて発達を促す」といった行為を丸ごとAIロボットがやる…って、現実的には当面ないと思われる。少なくとも**“人間が人間を育てる”**という感覚は根強いし、事故対応なども含め現場の対応力が求められる。
ただ、給料面を考えると、「やりがい」はあっても経済的には厳しい現場も少なくない。もう少し待遇改善が進んでほしい領域。

■ 推定年収:300~400万円

保育士や幼稚園教諭はスタートが低めで、昇給幅もあまり大きくない。公立の幼稚園なら公務員扱いで多少安定するが、それでも他の国家資格職ほど潤沢ではないのが現実。


【心理カウンセラー・臨床心理士】

■ 人気の理由:人を助けたい、心をケアしたい

女子ランキングで5位あたりに入っている臨床心理系の仕事。メンタルヘルスの重要性が高まり、興味を持つ人も増えている。実際に社会問題としても「心のケア」は注目度が高い分野。

■ AIに食われるリスク:低

確かにAIチャットボットが「お悩み相談」をしてくれる時代にはなっているが、それを“信頼して心をさらけ出せるか?”というと、やっぱりリアルな人間ならではの共感や温かみが不可欠。
もちろんAIアシストで症状を早期発見したり、対話のパターンを分析したりするサポートは増えていくけど、**“人間の心理に深く入り込む行為”**を機械化するのはまだしばらく難しいはず。

■ 推定年収:300~600万円

病院やクリニック、カウンセリングルームなど勤務先によって大きく変動。フリーランスで成功すれば高収入もあるが、資格と実績、信頼が大事なので、すぐには稼げない職種ともいえる。


【医師】

■ 人気の理由:医療の花形

女子ランキング8位に医師が出ている。看護師と同様「不況に強い」「人を助ける」というやりがいのほか、難関大を突破して医師免許を取るというエリート感も魅力。

■ AIに食われるリスク:低~中

画像診断などでAIを使う例はもう珍しくない。専門医以上の精度で病変を見つけるAIもある。ただ、手術の執刀や患者や家族への説明、緊急時の判断など、「どう責任を持つか」という部分はAIには荷が重い。
一方で、将来的には外科ロボットがさらに進化し、AIと連携して超精密なオペをこなす時代が来るかもしれないが、それを監督する医師の存在は欠かせないだろう。医師の数は減らなくても、仕事の中身は変わっていくと考えられる。

■ 推定年収:800~2,000万円以上

大学病院の勤務医でも1,000万円近くはいく場合があるし、開業医や高所得の専門医なら2,000万円を軽く突破することも。ただし激務・長時間労働である点も多く、華やかなイメージとは裏腹に消耗の激しい世界。


【ブライダル関連の仕事】

■ 人気の理由:華やかで人を喜ばせる

女子ランキング9位にブライダル関連が登場。結婚式やイベントをプロデュースして幸せを演出する。人を祝福する仕事に魅力を感じる人は少なくない。

■ AIに食われるリスク:低

プランニングそのものはAIがやってもいいかもしれないが、実際に新郎新婦と打ち合わせして要望を細かくヒアリングし、当日の進行を仕切るのは、やっぱり人間のホスピタリティが必要。
結局、結婚式って“感動”や“ドラマ”が醍醐味なので、「ロボットが司会してました」じゃ味気ない。式場探しやドレス選びのサポートをAIがすることはあるにせよ、中心には人間のプロデューサーやプランナーがいると考えるほうが自然。

■ 推定年収:300~500万円

派手そうに見えて、最初は給与水準が高いわけではない。業績連動やインセンティブがあればアップもあるが、“華やかさ”と“高収入”は必ずしもイコールではない。


【トリマー・ペットトレーナー・飼育員】

■ 人気の理由:動物に関わる仕事

女子ランキング10位には、ペットを扱う職種が来ている。可愛い犬猫とたわむれていたい、動物の魅力に惹かれる…という人にはたまらない。

■ AIに食われるリスク:低

ペットのシャンプーやカットは、動物がじっとしてくれないケースも多く、AIロボットではまだ厳しい。トレーナーにしても、犬の性格や反応を瞬時に見極める必要があって、**“人と動物のリアルなやり取り”**が重要。
今後、AIがペットの健康管理データを分析してくれるなど補助ツールとしては発展していくが、丸ごと人間の代わりになる想定はしにくい。

■ 推定年収:200~400万円

ペット関連は給与水準が低めになりやすい。個人経営のトリミングサロンなどは、なかなか大金が動く業界ではないので、**“好きじゃなきゃ続かない”**と言われる仕事。


【AI時代に生き残るヒント:結局どこが代替されやすい?】

ここまでざっと見てきたように、“どの職業もAIの影響は無視できない”。とはいえ全部が丸ごと消えるわけじゃない。むしろ、業務の一部がAIにとって代わられることで**「人間が担うべき部分がより重要になる」**というパターンが多い。

たとえば教師や看護師みたいに**“相手の状況を汲み取り、声をかける”仕事は、人間にしか出せない暖かさや柔軟性がある。逆に、事務職のようにパターン化されたルーティン作業が中心の仕事は「それ、機械でもできるよね?」となりがち。
さらに、システムエンジニアや公認会計士なんかも、資格や専門性があるからといって安心はできない。そこに
“創造力”“マネジメント力”**が加わらないと、AIが大半を片づけるようになって、「人間のエンジニアや会計士、こんなに人数いらないよね」という展開もあり得る。


【まとめ:要は“AIに奪われにくい部分”をどう作るかが鍵】

高校生が憧れる「将来の職業ランキング」を見ると、安定志向や“好きなこと”志向が色濃く反映されている。公務員や教師、看護師みたいな昔ながらの人気も根強いし、YouTuberやゲーム業界みたいな新しい選択肢も混ざっている。
だけど、このランキングをそのまま鵜呑みにしても、5年後10年後には世の中が一変している可能性が高い。AIが今後どれだけ爆速で進化するかなんて、もう誰にも確信が持てないからだ。

一番大事なのは、**「自分がその仕事で、どんな価値を発揮できるか?」**という視点。どんな職業だって、人間でしか担えない領域は残る。そこを突き詰めていけば、AIがむしろ“強力な相棒”になってくれる時代だって来るはず。
逆に、「安定っぽいし、なんとなくいいかな…」と浅い理由だけで選んでいると、ふとしたときにAIに仕事を食われるかもしれない。「公務員なのに、書類審査も窓口対応もAIがやるから、自分はハンコを押すだけの係に…」みたいな悲劇が起こるかもしれないわけだ。

要するに、**「AIでも人でもいいけど、重要なのは“そこに人間がいる意味”があるかどうか」**に尽きる。自分にしかできない対応、人に寄り添えるスキル、ここを磨くことがAI時代をサバイバルする鍵になる。ランキングはあくまで一つの参考材料として、「本当にやりたいことは何か?」と問いつづけることが重要じゃないかな。


【あとがき】

安定か? 夢か? 最新テックか? 人と関わる仕事か?
いろんな仕事にいろんな可能性がある。AIの加速的進化っていう“ネガティブ”にも思える要素は、実は「人間にしかできない領域」を浮き彫りにしてくれる“ポジティブ”な面もある。
「AIに全部奪われる」なんて悲観だけしていてもつまらない。大事なのは、自分がどう成長しながらAIと共存していくか。要は、**「AIでも置き換えにくいスキル」と「AIを使いこなすスキル」の両方を磨くことが、これからの王道」**だと思うのだ。

ランキングを見て「やっぱ公務員だよな」とか「YouTuber、稼げそうじゃね?」とかいろいろ盛り上がるのは全然アリ。ただし、そこに**“自分の強みや価値観”**が入っていないと、数年先に「もうAIにとって代わられてました…」というオチになるかもしれない。そうならないように、ちょっとだけ先の未来を見ながら、賢くキャリアを考えていきたいもんだよね。

――以上、最新の高校生ランキングを眺めつつ、AI時代の職業と年収事情を冷静にぶった切ってみた。ここに書いたことを鵜呑みにする必要はないけど、少しでも「なるほど」と思えるヒントがあればうれしい。将来なんて結局、自分で切り拓いていくしかないのだから。何にせよ、自分の意思で動き出せば、AI時代だろうがなんだろうが案外やっていけるもんだ。ぜひ“AIに食われにくい自分”になるためのヒントにしてみてほしい。

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投稿者プロフィール

そうた
そうた社会を静観する人
近況:Netflix, ゲーム, 旅, 趣味の日々。

■趣味
読書, 映画鑑賞, 音楽, 旅行

■ビジネス歴
・2011年9月頃にオンラインビジネスに参入
└ブログ, SNS運用, YouTubeなどの各ジャンルを経験

・オンラインビジネスチームへの参画
└各プロモーションのディレクター兼コピーライター,
 他社へのコンサルティングなどを経験
└他社とのジョイントベンチャー(共同事業)
└海外スタートアップへの参加(コミュニティマネジメント, コピーライター)

■現在
・オンラインスクールの運営
・個人, 法人向けのマーケティング, 商品開発等のサポート

■考え方
バイト, 会社員, フリーランス, 経営者...などの働き方を経験した結果,
「群れるより1人で稼ぐ方がストレスが無い」と気づく。
現在は集客, 販売, サービス提供を仕組み化(自動化)。

■活動目的
「自由な人生を実現したい」
「ネットビジネスに興味がある」
「始めたけど結果が出ない」
という人へ最適解を提供。

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