経済・社会

仕事始めに退職代行サービスに依頼が急増!

年始の仕事始めに合わせて、退職代行サービスへの依頼が急増していることをご存じでしょうか。

とある報道によれば、2025年の仕事初めとなる1月6日だけで230件以上もの問い合わせが「退職代行サービス:モームリ」に発生したとのこと。

なぜ、多くの人が“退職”という選択肢を年始に取るのでしょうか?

本記事では、長期休暇明けに退職を決断する背景を深掘りしつつ、社会がどんな方向へ進んでいるのかを考察します。

単なる「仕事が憂鬱だから辞めたい」という個人都合ではなく、働き方や価値観の大きな転換を示唆する現象として捉えてみましょう。

1. 年末年始の9連休が与える内省の時間

長期休暇が“自分と向き合う”きっかけに
年末年始の9連休は、普段の忙しい日常から解放される絶好の機会です。

通常業務に追われると、自分の人生やキャリアを深く考える余裕がありません。

しかし、長期休暇によって生じる“空白の時間”は、多くの人に「このままの働き方でいいのか?」「自分が本当に求めている生活は何なのか?」と問い直す機会を与えます。

そのため、“新しいスタートを切りたい”という心理が強まり、退職という具体的行動を起こす人が増えるのです。

2. 退職代行サービスが象徴する“心理的ハードル”の低下

対面で辞められない→外部委託で気軽に
退職代行サービスの利用が増える背景には、これまで組織に残り続ける原因だった“心理的ハードル”が大きく下がった点が挙げられます。

上司や同僚と対面で話しづらい、辞めるときのトラブルを避けたい…など、人間関係における悩みが代行サービスによって解消されるのです。

さらに、テレワークの普及やリモートワークといった物理的距離の広がりも後押ししています。

会社の所在地や人間関係のしがらみが、仕事を辞める上でそこまで障壁にならない時代が到来していると言えます。

 

3. 組織ではなく“個人”がアイデンティティを持つ時代

かつては企業の看板や肩書が個人のアイデンティティを支え、安定した収入も組織に依存するのが当たり前でした。

しかし、インターネットをはじめとした技術革新により、個人が直接スキルやサービスを発信し、生きていく道を切り開ける可能性が広がっています。

  • 副業やフリーランスへの敷居が下がり、会社員としての働き方に固執しない
  • オンラインコミュニティの発達で、組織に属さなくても十分な人脈・情報交換ができる

こうした背景により、「会社=安定」という神話が薄れ、むしろ**“自分だけのブランド”や“自分で立つ力”を求める人が増える**という構図になっています。

 

4. 日本のカレンダー文化と“自分の暦”のズレ

日本では3~4月に年度の区切りがあるため、転職や就職も春に集中する印象が強いですよね。

しかし、一方で1月は「年が切り替わるタイミング」であり、個人の気持ちのリセットとしては非常に強力なシグナルを伴います。

  • お正月に立てた目標年初の誓いが、実際の行動につながる
  • 企業の年度末を気にせず、“自分の暦”を基に決断する人が増えている

社会のカレンダーと個人の感覚がかみ合わないとき、どちらを優先するかは個人の自由。その結果、仕事始めの時期に退職を選択するというトレンドが形成されつつあります。

 

5. タテ社会からネットワーク社会への移行

“終身雇用”“年功序列”といった日本的なタテ社会の象徴は、近年大きく変質しています。

退職代行サービスの急増は、個人が組織や上司に対する精神的束縛から解放されつつあるサインとも言えるでしょう。

  • 従来:「会社に恩義がある」「辞めるなんて申し訳ない」という風潮
  • 現在:「自分の人生だから、より良い選択をするのは当たり前」

また、SNSなどのネットワーク社会では、いつでも新しいコミュニティにアクセス可能です。

ひとつの組織に依存しなくても生きていける時代は、退職・転職のハードルを確実に下げています。

 

6. まとめ:これからの働き方を再定義する転換点

年始に退職するのは単なる“逃避”ではない

年始の退職代行サービス利用急増は、「新しいスタートを切りたい」「自分の本音に気づいた」という前向きな理由も大きいのが特徴です。

年末年始の長期休暇は、自分の人生観やキャリアを根本から見直すきっかけになります。

社会がアップデートを迫られているサイン

個人が“退職”を選びやすい環境は、企業や社会にとっても大きな変革を促します。

労働環境や雇用形態を再設計し、社員がやりがいを持って働ける仕組みが求められる時代と言えるでしょう。

企業もまた、「嫌なら辞める」が容易な時代に合わせた魅力作りが必須になっています。

タテ社会より“選択できる自由”の時代へ

組織の外でも活躍の場を見つけられる新しい社会構造が整いつつある今、「自分で選ぶ」「自分で稼ぐ」ことが容易になっています。

これからは、「退職」という行為そのものがネガティブではなく、キャリアを切り拓くためのアクションの一つとして受け止められていくでしょう。

【最後に】退職代行サービス急増に見る未来のヒント

  • 退職=リセットではなく、キャリアの進化として捉えよう
  • ネット社会の恩恵をフル活用し、自分らしい生き方を選択できる時代
  • 企業側も柔軟に対応し、人材にとって“選ばれる存在”でなければ生き残れない

9連休明けの退職が注目を集めたこのタイミングは、私たちの働き方や生き方を根本から問い直す良いチャンスです。

もしあなたが今の仕事に迷いを感じているなら、ぜひ一度「自分の人生をどのようにデザインしたいのか」を冷静に見つめ直してみてください。

新しい時代の可能性は、意外なところから開けてくるかもしれません。

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投稿者プロフィール

そうた
そうた社会を静観する人
近況:Netflix, ゲーム, 旅, 趣味の日々。

■趣味
読書, 映画鑑賞, 音楽, 旅行

■ビジネス歴
・2011年9月頃にオンラインビジネスに参入
└ブログ, SNS運用, YouTubeなどの各ジャンルを経験

・オンラインビジネスチームへの参画
└各プロモーションのディレクター兼コピーライター,
 他社へのコンサルティングなどを経験
└他社とのジョイントベンチャー(共同事業)
└海外スタートアップへの参加(コミュニティマネジメント, コピーライター)

■現在
・オンラインスクールの運営
・個人, 法人向けのマーケティング, 商品開発等のサポート

■考え方
バイト, 会社員, フリーランス, 経営者...などの働き方を経験した結果,
「群れるより1人で稼ぐ方がストレスが無い」と気づく。
現在は集客, 販売, サービス提供を仕組み化(自動化)。

■活動目的
「自由な人生を実現したい」
「ネットビジネスに興味がある」
「始めたけど結果が出ない」
という人へ最適解を提供。

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