AI(ChatGPTなど)

AIの進化はサードパーティサービスを淘汰する?

ビジネス現場でのAI導入が加速するなか、OpenAIやGoogleなどのファーストパーティAIの進化は目覚ましい勢いを見せています。

本記事では、サードパーティ製AIサービスがどの程度代替される可能性があるのか、そのメリット・デメリット、生き残るための戦略を詳しく解説します。

1. はじめに:ファーストパーティAIとは?

近年、OpenAIGoogleなどが提供する“ファーストパーティAI”が急速に進化しています。

従来はサードパーティ(第三者企業)が開発・提供していたAIサービスに比べ、その機能やコストパフォーマンスが著しく向上。

これにより、「既存のサードパーティ製AIサービスは将来的に淘汰されてしまうのか?」という疑問が浮上しています。

本記事では、その疑問を解き明かすために以下の手順で分析していきます。

  1. サードパーティAIサービスのリストアップと各機能の把握
  2. ファーストパーティAIの機能との比較
  3. 今後どのような領域が代替される可能性があるか
  4. 代替されることで生じるメリット・デメリット
  5. サードパーティが生き残るための戦略

2. サードパーティAIサービスのリストと提供機能

今回は、以下のサードパーティAIサービスを例に挙げ、それぞれの提供機能を整理します。

  1. AIsmiley
    • AI製品・サービスの比較・検索
    • 資料請求・カオスマップの提供
    • 最新AIトレンド情報やコンサルタントによる相談受付
  2. SIGNATE Cloud
    • DX人材育成クラウドサービス
    • データ分析・AI人材育成コンテンツの提供
  3. aslead
    • アジャイル開発支援ツールやDevOpsツール
    • システム運用・技術サポート
    • ナレッジ共有やコミュニケーションツールの提供
  4. Qbook
    • ソフトウェア品質向上プラットフォーム
    • ソフトウェアテストに関する情報提供やeラーニング
  5. 日本サード・パーティ株式会社
    • 企業向けICTソリューション(運用保守・ソフト開発など)
    • Web試験配信プラットフォーム
    • コールセンターや技術サポートのアウトソーシング
  6. JetBrains AI
    • IDE内のAIアシスタント
    • コード生成・コード補完・コミットメッセージ生成
  7. Apidog
    • APIデザイン・デバッグ・ドキュメント作成
    • モック・テストなど、API開発全般を支援

3. ファーストパーティAI(OpenAI / Google)の機能概要

ファーストパーティAIの代表例としては、以下の2つが挙げられます。

OpenAI

  • 自然言語処理(NLP)
  • 画像生成
  • 翻訳
  • コード生成
  • テキスト生成

Google AI

  • 画像認識・画像解析
  • 機械翻訳
  • 音声認識
  • 自然言語処理
  • 動画生成

多岐にわたる領域で高精度のソリューションを提供しており、有料ではあるものの、サードパーティに外注するよりも結果的にトータルコストを抑えられるケースが増えつつあります。

4. 代替可能なサードパーティAIサービスの特定

サードパーティサービスとファーストパーティAIが重なる機能を整理すると、下記のように“代替されやすい部分”と“依然として人間の専門性が必要な部分”の2つに分かれます。

サービス 代替可能な機能 代替困難な機能 ファーストパーティAIでの代替根拠
AIsmiley AI製品・サービスの比較・検索
トレンド情報
資料請求
カオスマップ
コンサル受付
ファーストパーティAIのNLPが進化すれば、比較・検索やトレンド情報収集は自動化可能。しかし資料請求や対面コンサル等の“人間対応”はまだ代替困難。
SIGNATE Cloud データ分析
AI学習コンテンツ
実践的なトレーニング
個別指導
ファーストパーティAIでも、データ分析ツールや学習コンテンツは提供可能。しかし学習進捗や理解度に合わせた個別指導など、人間のサポートが必要な部分は代替しにくい。
aslead アジャイル開発支援ツール
ナレッジ共有ツール
システム運用保守
技術サポート
AIが提供する開発支援ツールやナレッジ管理機能は実装しやすいが、監視や障害対応など実務的なサポートには高度な専門知識と経験が必要。
Qbook テストに関する情報提供
eラーニング
実践的なテスト
品質保証
AIで情報提供や座学部分の学習は自動化しやすいが、実際のテストや品質保証には人間の経験と判断が求められる。
日本サード・パーティ コールセンター業務の一部
FAQ自動応答
システム運用保守
ソフトウェア開発
コールセンターの一次受付など定型的なやり取りはAIで代替可能だが、ソフト開発や高度な保守業務はエンジニアの専門知識が必要。
JetBrains AI コード生成
コード補完
コミット文生成
OpenAIのCodexやGitHub Copilotなど、コード生成能力が高まっており、JetBrains AIの領域はファーストパーティAIに吸収されやすい。
Apidog APIデザイン・デバッグ・ドキュメント生成 OpenAPI GeneratorやSwaggerなどのツールとAIの組み合わせで、API開発の大部分が自動化されている。

5. 今後代替される可能性が高いサービスの予測

ファーストパーティAIのロードマップ最近のアップデート情報から、以下の領域でさらなる自動化が進むと予想されます。

  1. AIsmileyのAIコンサルタントの一部業務
    • 自然言語処理がさらに高精度になれば、ユーザーの質問にAIが対応できる幅が拡大。
  2. SIGNATE CloudのAI人材育成コンテンツ
    • 学習者の進捗に応じたパーソナライズが可能になれば、人間のチューターが担う役割の一部がAIに置き換わる可能性。
  3. asleadのシステム運用保守・技術サポート
    • AIが障害を検知し自動復旧する仕組みやセキュリティ脅威を予測する仕組みが完成すれば、運用保守の多くの部分が自動化。

6. ファーストパーティAIによる代替が進むメリット・デメリット

ファーストパーティAIがサードパーティAIサービスを代替した場合を考えると、以下のメリット・デメリットが想定されます。

項目 メリット デメリット
コスト – サードパーティ委託コストの削減
– 大規模利用時はファーストパーティの従量課金を抑えられる場合も
– ファーストパーティAI導入の初期投資が発生する可能性
スピード – 自動化による処理スピードの向上
– 保守・アップデートも大手ベンダーが対応
– AIのチューニングに時間がかかるケースも
精度 – 継続的なモデルアップデートにより高精度化 – サードパーティのほうが業種特化・領域特化で優位性を持つ場合、精度で劣るケースも
柔軟性 – 自社システムとの連携が容易
– カスタマイズの自由度が高い
– カスタマイズには専門知識が必要
セキュリティ – ファーストパーティAIの強固なセキュリティ対策を享受
– 情報漏洩リスクの大幅低減
– ベンダーロックイン(1社のサービスに依存)リスク
雇用 – 人材不足の緩和
– 既存社員がより付加価値の高い業務に集中できる
– 一部業務の自動化により雇用が失われる可能性

7. サードパーティが生き残るための戦略

ファーストパーティAIが日進月歩で進化するなか、サードパーティが淘汰されないためには以下のポイントが重要です。

  1. ニッチ分野への特化
    • 医療画像診断や金融不正検知など、専門性が高い領域で強みを持つ。
  2. 高付加価値化
    • 単なるAI機能提供ではなく、コンサルティングカスタマイズを含めたトータルソリューションを提供。
  3. ファーストパーティAIとの連携強化
    • OpenAIやGoogleのAPIを活用し、自社サービスと組み合わせることで差別化を図る。
  4. 人材育成への投資
    • AIを使いこなし、顧客の課題を理解・提案できるプロ人材を育てる。
    • AIエンジニアやデータサイエンティストの継続的な育成に注力。

8. まとめ:両者は競合しつつも共存する

ファーストパーティAIの進化は、サードパーティ製AIサービスにとって大きな脅威である一方、すべてを一気に代替するわけではありません。大手ベンダーが提供する汎用的なAI機能と、サードパーティの専門性カスタマイズ力は、互いを補完する関係にあります。

  • サードパーティに求められるのは差別化と付加価値の提供
  • ファーストパーティAIを活用しながらも、自社独自のコンサルやニッチ領域の強みを発揮することで競争力を維持
  • AI人材の育成専門領域への深い知見を武器に、高度なサービス提供へシフトするのが得策

今後もファーストパーティAIはアップデートを重ね、幅広い領域での代替可能性を高めていくと考えられます。しかし、サードパーティも独自の生存戦略を打ち出すことで、両者は競合しつつも共存し、AI市場全体の発展に寄与していくでしょう。

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投稿者プロフィール

そうた
そうた社会を静観する人
近況:Netflix, ゲーム, 旅, 趣味の日々。

■趣味
読書, 映画鑑賞, 音楽, 旅行

■ビジネス歴
・2011年9月頃にオンラインビジネスに参入
└ブログ, SNS運用, YouTubeなどの各ジャンルを経験

・オンラインビジネスチームへの参画
└各プロモーションのディレクター兼コピーライター,
 他社へのコンサルティングなどを経験
└他社とのジョイントベンチャー(共同事業)
└海外スタートアップへの参加(コミュニティマネジメント, コピーライター)

■現在
・オンラインスクールの運営
・個人, 法人向けのマーケティング, 商品開発等のサポート

■考え方
バイト, 会社員, フリーランス, 経営者...などの働き方を経験した結果,
「群れるより1人で稼ぐ方がストレスが無い」と気づく。
現在は集客, 販売, サービス提供を仕組み化(自動化)。

■活動目的
「自由な人生を実現したい」
「ネットビジネスに興味がある」
「始めたけど結果が出ない」
という人へ最適解を提供。

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